読者の悩み
転職して職場に馴染めるかな・・・
新しい職場の人間関係がうまくいくか不安
転職して自分の能力、スキルを発揮できるか心配だ
そんな悩みにお答えします。
私はIT業界歴25年、システム開発・ITサービス展開など、さまざまなITの職種を担当してきました。
IT業界での2度の転職経験をもとに、転職後の様々な不安の原因とその解決策をわかりやすく解説します。
転職後の不安、ストレス
入社して3カ月間の不安、ストレス
転職(新しい職場)という環境の変化には、誰しもがストレスを感じます。
パーソルキャリア株式会社が2019年3月に実施した転職に関するアンケートによると、「転職直後(入社後1~3カ月程度)のストレスの有無」について80%の人が「ストレスがあった」と答えています。
つまり、3カ月を乗り切れば、かなり安定してくるとも言えます。
まずは3カ月をのりきることを考えましょう!
不安に感じる原因は3つ
転職後で不安に感じる原因は、たいてい以下の3つのいずれかに、当てはまるのではないでしょうか。
- 仕事ができない、ついて行けない。
- 人間関係がうまく作れない。
- 職場環境、雰囲気に馴染めない。
順に見ていきましょう。
仕事ができない、ついて行けない
会社にはそれぞれ違ったローカルルールがあり、その職場の固有の用語があったりします。
最初は誰でもそれに慣れるのにひと苦労です。
また、転職後に与えられた仕事に対して、自分自身のスキル、知識、能力の不足に直面することがあるかもしれません。
転職前に描いていた自分のやりたい仕事と、実際に思い描いていた仕事とのギャップ
「転職前に聞いていたことと話が違う」なんてこともあるでしょう。
自分にはその仕事やり遂げる能力がない、まわりについて行けないと焦りが出ると、よけいに焦って悪循環です。
人間関係がうまく作れない
新しい職場で人間関係の作り方がわからない、最初の入り方がうまくつかめない。
相談できる人が身近にいないため、自分だけで問題を抱えて深みにはまるケースもあります。
最初は知り合いがいなく、ひとりになりがちなので、孤独感を感じる場面も多くなります。
職場環境、雰囲気に馴染めない
自分がイメージしていた社風と違う、思っていた理想と現実とのギャップを感じる。
転職先の働き方、労働時間、残業の考え方が、自分には合わない。
転職して環境(通勤経路、手段、時間)の変化に、自分の体を適応させるのは時間がかかるので、そこでもストレスを感じます。
転職後にやること・対策
転職後にやること・対策は、大きく分けて5つあります。
- 自ら挨拶する
- 仕事を理解し、積極に対応する
- 人間関係を把握し、構築する
- 職場の雰囲気に慣れる
- 信頼感を得る
それでは、順に見てきましょう。
自ら挨拶する
コミュニケーションを始める第一歩として、できるだけ笑顔で挨拶です。
そして、当然ですが顔と名前を覚えて、名前を言って話しかけるようにしましょう。
まずは、仕事や人間関係の前提となるのが、自らが行う挨拶です。
全ては挨拶から始まります。
仕事を理解し、積極に対応する
「仕事を理解し、積極的に対応する」ためには、以下の3つのポイントが重要です。
- 引継ぎ、申し送り受け
- 過去の関連資料を調査
- 仕事は積極的に受ける
以下、順に解説していきます。
引継ぎ、申し送り受け
前任者、上司、部下から、引継ぎ、申し送りを受けます。
提供された引継ぎ資料は熟読して、積極的姿勢を示すため、必ず質問するようにしましょう。
当然わからないことがあれば、積極的に聞き、自らメモをとる、後で復習するために記録に残します。
過去の関連資料を調査
閲覧の許される範囲になりますが、新しい職場の業務に関連する過去の資料を可能なかぎり読み漁り、過去にどういことが行われていたのかを把握します。過去1年分の資料をだいたい読めば、そこの職場
の業務がだいたい理解できるようになるはずです。
それでわからないところは、親しくなった方に質問するといいでしょう。
仕事は積極的に受ける
依頼された仕事はもちろん、自分にできそうだと思ったら積極的に周囲を手伝う姿勢を見せましょう。習うより慣れろです。ガンガン実戦でおぼえて行きましょう!もちろん、「できない仕事」をできるというのは論外です。
人間関係を把握し、構築する
新しい職場に慣れるためには、人間関係を把握し、適切な人間関係を構築する必要があります。
そのためのポイントは3つです。
- 人間関係を把握する
- 人間関係を様子見
- 仕事上での質問できっかけ作り
それでは、順に見ていきましょう。
人間関係を把握する
新しい職場では、まずは周囲をよく観察し、仲良くできそうな人、仕事ができて信頼できそうな人を見つけて接触するようにして、自分の相談相手を開拓します。とにかく仲良くできる人をひとりでもいいので確保することが重要です。
人間関係を様子見
仲良くできる人が欲しいとは言え、いきなりなれなれしくせずに、周囲の人の性格などが少し分かるまでは様子見が無難です。人間関係はとにかく最初の印象が肝心なので、余計なことは言わないことです。
仕事上での質問できっかけ作り
仕事に関しては積極的に質問をして、会話をするチャンスを作ります。
そうすれば、周囲の性格などがだんだんわかってきます。
プライベートな質問は相手がしてくるまでは、自分からはしない方が無難です。
相談できそうな人を見極めて、職場(会社)について自分が知りたい裏情報などを、教えてもらえるようになるとしめたものです。
職場の雰囲気に慣れる
次に、職場の雰囲気に慣れるための手段と考え方について、解説します。
ポイントは2つです。
- 親睦を深める
- 転職先の環境を是とする
それでは、また順に見ていきましょう。
親睦を深める
飲み会や社内イベントには、声をかけられたらできるだけ参加しましょう。
私は社内の草野球チームに入って、社内の知り合いを効率的に増やしました。
プライベートの時間を削られるのは痛いですが、最初は我慢です。
転職先の環境を是とする
どしても転職前の会社、転職前の職場に慣れきっているため、新しい会社や職場の雰囲気、やり方に違和感を感じるものですが、ここは転職前の会社と職場を早く忘れた方がいいです。
いつまでも昔にこだわっていると、自分が新しい会社、職場に慣れるのが遅くなるだけで、「百害あって一利なし」です。
新しい会社や職場の雰囲気、やり方を自分の中で肯定して、受け入れて、そこから何ができるかを自ら考えましょう。
信頼感を得る
転職後にまず目指すことは、新しい職場で「信頼感を得る」ことが一番重要です。
信頼を得られなければ、いい仕事は回ってきませんし、周囲からの協力も得られません。
信頼感を得るために必要なことは、3つです。
- 謙虚な姿勢を保つ
- 仕事で結果を出す
- 最初の3カ月はトップギアで
それでは、これも順に見ていきましょう!
謙虚な姿勢を保つ
いくら自分に自信があっても、あなたは転職先の会社では新米です。
経験があるからといって、必要以上にできるとアピールしたり、おごったりすることがないように気をつける
仕事で結果を出す
転職後3か月の一番の目的は、転職先の会社から(上司他から)信頼感を得ることです。
そのためには、「仕事で結果を出すこと」が信頼感を得る一番の早道です。
自分で、依頼された仕事をリストアップし、優先順位をつけ、整理して取り組むことで、着実に結果を残しましょう。
人間関係が良好でも、口が上手くても、仕事で結果を出せなければ、全てがダメになります。
最初の3か月はトップギアで
転職後、最初の3か月はトップギアで行くべきです。
以前私が転職するときに、転職前の上司に「転職先で本当に信頼感を得るには3年間はかかる」と言われました。3年は長過ぎですが、周囲の信頼感を勝ち取るために、まずは3か月トップギアで行ってください。
とは言え、焦らず、自分のできる範囲内で努力することが大事です。
決して無理はなさらぬように。